不動産登記制度は、不動産に関する物件の権利関係を公示し、もって取引の安全、円滑に資するためのものですが、そのためにはまず、権利の対象物である不動産の物理的状況を公示する必要性があります。
なぜなら、権利の対象物が不特定であったり、不明確であるときには、どこにある不動産に関する権利であるか、その権利の及ぶ範囲はどこまでなのかが、明らかになりません。
このように権利の対象物が不特定、不明確であっては、権利自体が不明確になることになり、不動産に関する権利関係を明確にすることができないこととなります。
そこで、不動産登記法では、権利に関する登記とは、別個・独立に、この不動産の物理的状況を公示するために、表示に関する登記制度を設けています。
その具体的な方法としては、登記簿の表題部において、不動産の表示に関する一定事項を表示するとともに、(不動産登記法第16条)地図及び建物所在図を登記所に備え(不動産登記法第17条)、登記簿+地図及び建物所在図=不動産の特定及び明確化、という方法がとられています。
さまざまな公共事業は、すべて国民の生活の向上を願って計画され、推進されていますが、計画立案から事業完了までには数多くの工程があり、不動産登記もそれらの重要なポイントの一つです。
社団法人岐阜県公共嘱託登記土地家屋調査士協会は、「官庁、公署、その他政令で定める公共の利益となる事業を行う者による不動産の表示に関する登記に必要な調査若しくは測量又はその登記の嘱託若しくは申請の適正かつ迅速な実施に寄与することを目的として設立」され、嘱託登記の適正処理のためのお手伝いをさせていただいております。
昭和60年4月12日第102回国会の衆議院法務委員会の司法書士法及び土地家屋調査士法の一部を改正する法律案の島崎法務大臣の趣旨の説明
(要旨)
官公署等が公共の利益となる事業に関して行う不動産の登記の嘱託または申請に必要な手続は、その規模、性質等にかんがみ、専門的知識、技能を有する司法書士または土地家屋調査士が組織的に受託して処理することが望ましい。
そこで、官公署等が公共の利益となる事業に関して行う不動産の登記の嘱託等の手続の適正かつ迅速な実施に寄与することを目的として、司法書士または土地家屋調査士を社員とする民法第34条の規定による社団法人が当該嘱託等に係る事務を受託してこれを処理することができるものとする制度です。
社団法人公共嘱託登記土地家屋調査士協会は昭和60年6月28日法律第86号で公布された土地家屋調査士法の改正によって公共嘱託登記の受託組織について法人格が与えられ、民法第34条の規定に基づく公益法人の位置づけがなされた。
| 民法 (公益法人の設立) 第34条 祭祀、宗教、慈善、学術、技芸其他公益二関スル社団又ハ財団ニシテ営利ヲ目的トセサルモノハ主務官庁ノ許可ヲ得テ之ヲ法人ト為スコトヲ得 |
土地家屋調査士法
第9章 公共嘱託登記土地家屋調査士協会
(設立及び組織)第63条
(業 務)第64条
(調査士に関する規定の準用)第65条
(調査士会の助言)第66条
(依頼に応ずる義務)第22条
| 【名 称】 | 社団法人 岐阜県公共嘱託登記土地家屋調査士協会 |
|---|---|
| 【事務所】 | 岐阜市田端町1番地の12 |
| 【設 立】 | 昭和61年2月13日 |
| 【目 的】 |
官庁、公署その他政令で定める公共の利益となる事業を行う者(以下「官公署等」という。)による不動産の表示に関する登記に必要な調査若しくは測量又はその登記の嘱託若しくは申請の適正かつ迅速な実施に寄与することにより、公共の利益となる事業の成果の速やかな安定を図り、登記に関する手続の円滑な実施に資し、もって不動産に係る国民の権利の明確化に寄与することを目的とする。
前記の目的を達成するため、次の事業を行う。
社員数 290名(平成15年11月19日現在)
地方自治法施行令第167条の2第1項第2号及び第4号並びに第6号に該当するものと考えられます。
地方自治法
(契約の締結)第234条
地方自治法施行令
(随意契約)第167条の2
地方自治法第234条第2項の規定により随意契約によることができる場合は、次の各号に掲げる場合とする。
| 民法 (法人業務の監督) 第67条 法人ノ業務ハ主務官庁ノ監督ニ属ス 2 主務官庁ハ法人二対シ監督上必要ナル命令ヲ為スコトヲ得 3 主務官庁ハ何時ニテモ職権ヲ以テ法人ノ業務及ビ財産ノ状況ヲ検査スルコトヲ得 |
|---|
(協会の法務大臣に対する申請等)第39条
(意見の徴収)第40条
(協会業務等の調査)第43条
(調査士に関する規定の準用)第44条
土地家屋調査士は、土地家屋調査士法第3条において規定された資格者であり、個人に与えられた一身専属性の資格であります。
土地家屋調査士として業務を行うには、日本土地家屋調査士会連合会に登録をし、事務所を設ける所在地の土地家屋調査士会に入会しなければなりません。
その職責と業務の内容は、同法第1条の2と同法第2条に規定されているように、業務に関する法令及び実務に精通して公正かつ誠実に不動産の表示に関する調査・測量、申請手続等を行う専門家として不動産登記制度に位置づけられています。
土地家屋調査士会は、土地家屋調査士法第1条の目的を達成するために同法第47条の規定によって設立され、会員の品位保持と業務の改善進歩を図るために必要な指導連絡を使命とする法人であります。
調査士会の役割は、不動産の表示に関する登記が、国民の不動産に関する権利に重要な関係を有するものであるため、調査士が行う業務の適正、迅速な処理を促進するために調査士会の指導のもとに、会員の品位保持と業務の研鑽を図らしめることにより国民の不動産に関する権利を保護するという公共性を有するものであります。
したがって、所属会員の業務上の利益のみを追求する団体とはその設立の目的が異なっております。
(目 的)第1条
(職 責)第2条
(業 務)第3条
(土地家屋調査士名簿の登録)第8条
(虚偽の調査、測量の禁止)第23条
(調査士に対する懲戒)第42条
(設立及び目的等)第47条
(会 則)第48条
(法務局等の長に対する報告義務) 第55条
岐阜県土地家屋調査士会会則
(目 的)第2条
(事 業)第3条
(1) 会員の品位保持のための指導及び連絡に関する事項
(2)会員の業務及び執務の指導並びに連絡に関する事項
(3)~(14)(省略)
(15)公共嘱託登記の受託推進及び社団法人岐阜県公共嘱託登記土地家屋調査士協会(以下「協会」という。)に対する助言に関する事
(16)~(18)(省略)
(19)その他本会の目的を達成するために必要な事項
公共嘱託登記事件といえども、調査士の業務は、不動産の表示に関する登記との関連で登記事項を調査・測量すること、及びその成果に基づき登記手続を行わなければならない。
昭和35年2月3日 衆議院法務委員会質疑(抄)(業務区分に関連して)
| 《質問》田中(伊)委員 |
|---|
| そこで続いてこういうことを伺っておきたいと思いますが、おのれ以外の者が作成する図面ですね、登記申請に添付する図面作成は、調査士でなければならぬ、調査士の作成したる図面にあらざれば添付をゆるさぬ、こういうことは、調査士制度を持っております以上は、はっきりすべきものであると思いますが、いかがでしょうか。 |
| 《答弁》 平賀政府委員 |
| 調査士というものは、不動産の登記の申請をする場合におきますところの土地建物の調査測量、それから登記の申請手続をすることを業とする。 そういう建前になっておりまして、他人が登記申請をすることを目的としました調査測量あるいはそれに基づく申請手続を業として出来ないということになっております。 司法書士についても同様なことが言えるわけでありまして、業としては出来ないということになっておるわけでございます。 |
土地家屋調査士の業務について
| 《照会》 昭和53年11月6日 名古屋土地家屋調査士会長 |
|---|
| 不動産の表示に関する登記について、申請に必要な土地、家屋の調査・測量をなすこと、並びにその結果に基づいて図面類を作成することを業とする者は、土地家屋調査士法第2条(新法第3条)の規定により、土地家屋調査士でなければならないと解せますが、登記実務取扱上いささか疑義がありますので照会いたします。 |
| 《回答》 昭和53年12月12日 総第4001号名古屋法務局民事行政部長 |
| 本年11月16日付け名調発第152号をもって紹介のあった標記について、貴見のとおりと考える。 |
表示の登記に必要な調査・測量と測量法に規定する測量との相違点
表示の登記に必要な調査測量は、土地に限っていえば筆界の調査(目的により公共用地との境界=民有地からみれば筆界=の調査・立会・境界確定協議)により確定された1筆(地積の広狭は問わない。)を単位とする局地的な測量で、調査、測量の成果は登記図面として作製され、土地の表示に関する登記申請の添付書面として管轄登記所に提出され、登記簿の表題部の現地特定力と復元力を補完する付属書類となる測量をいうが、測量法に規定する測量とは、測量法第3条に定義があり、測量の種類は同法第4条の基本測量、同法第5条の公共測量、同法第6条の基本測量及び公共測量以外の測量の三種類でその目的も性質もまったく異なる。
官有地・民有地の境界確認等は、調査士法第2条の業務に属する
| 《照会》 昭和52年10月12日付け日調連総発第212号日本土地家屋調査士会連合会会長 |
|---|
| 土地家屋調査士が不動産表示登記に必要な調査・測量の依頼を受けた土地について、隣接地又は道路、水路等の公共用地との境界が不明の場合、境界確認のため所有者の委託に基づいて、関係者の立ち会いのもとに境界確認のための測量をなすこと及び確認された境界点に標識等の設置をなすことは、土地家屋調査士法第2条(新法第3条)に定める業務行為に属するものと解してよろしいかお伺いします。 |
| 《依命回答》 昭和53年3月20日付け法務省民三第1677号法務省民事局第3課長 |
| 客年10月12日付け日調連総発第212号をもって照会のありました標記の件については、貴見のとおり解して差し支えないものと考えます。 |
測量業の入札に調査士業務を包括して入札はできない
国もしくは公共団体が行う公共測量の入札について
| 《照会》 昭和54年10月22日 函調第89号 |
|---|
| 国もしくは公共同体が測量業を営む者に請負わせる測量業務の入札に土地家屋調査士業務も包括して入札に付することは土地家屋調査士法に違反するものと思料致しますがいささか疑義があり又急を要する用件がございますので至急御指導相煩しく御願い致します。 |
| 《回答》 昭和54年11月15日 日調連総発第223号 |
| 10月22日付け54函調第89号をもって照会のありました標記の件については、貴見のとおりと考えます。 |
調査士が指名競争の入札に応じられない理由
土地家屋調査士の業務報酬は法務大臣の認可であり、会則に定められており、土地家屋調査士個人の場合も協会の場合も同一の業務については、同一の報酬によることとなるから競争性の余地はなく、競争入札には対応できないこととなります。
(参考)
(イ)三角綱の面積が7平方キロメートル以上の三角測量
(ロ)路線の長さが6キロメートル以上の多角測量
(ハ)面積が7平方キロメートル以上の地形測量又は平面測量
(1)法令により国又は地方公共同体とみなして不動産登記法が準用される諸団体
土地家屋調査士法施行令(抜粋)
(2)(法第63条の政令で定める公共の利益となる事業を行う者)
第3条
法第63条第1項の政令で定める公共の利益となる事業を行う者は、次の各号に掲げる事業について、不動産の表示に関する登記につき必要な調査若しくは測量をしようとし、又はその登記を申請しようとする当該各号に掲げる者とする。
| 号 | 公共の利益となる事業 | 事 業 者 ・ 施 行 者 |
|---|---|---|
| 1 | 土地改良法(昭和24年法律第195号)による土地改良事業 | ○土地改良区 ○土地改良区連合 ○農業協同組合 ○農業協同組合連合会 ○農地保有合理化法人(農業経営基盤強化推進法{昭和55年法律第65号}第4条第2項に規定する法人をいう。以下同じ。)であって、民法(明治29年法律第89号)第34条の規定により設立されたもの又は土地改良法第95条第1項の規定により土地改良事業を行う同法第3条に規定する資格を有する者 |
| 2 | 国土調査法(昭和26年法律第180号)第2条第1項第3号の規定による地籍調査 | ○土地改良区 ○土地改良区連合 ○土地区画整理組合 ○農業協同組合 ○農業協同組合連合会 ○森林組合 ○生産森林組合 ○森林組合連合会 ○水害予防組合 ○水害予防組合連合 ○漁業協同組合 ○漁業協同組合連合会 |
| 3 | 土地区画整理法(昭和29年法律第119号)による土地区画整理事業 | ○土地区画整理組合 ○同法第3条第1項の規定による施行者 |
| 4 | 新住宅市街地開発法(昭和38年法律第134号)による新住宅市街地開発事業 | ○同法第45条第1項の規定による施行者 |
| 5 | 公共用飛行場周辺における航空機騒音による障害の防止等に関する法律(昭和42年法律第110号)第28条第1項第1号から第3号まで及び第5号の事業 | 独立行政法人空港周辺整備機構 |
| 6 | 都市再開発法(昭和44年法律第38号)による市街地再開発事業 | ○市街地再開発組合 ○同法第2条の2第1項若しくは第3項の規定による施行者 |
| 7 | 農住組合法(昭和55年法律第86号)第7条第1項第1号又は第2項第3号に規定する事業 | ○農住組合 |
| 8 | 農業経営基盤強化促進法第4条第2項に規定する農地保有合理化事業その他の農地保有の合理化に関する事業で農業振興地域の整備に関する法律(昭和44年法律第58号)第6条第1項の規定により指定された農業振興地域の区域内において行われるもの。 | ○農地保有合理化法人であって、民法第34条の規定により設立されたもの(農地保有合理化事業にあっては当該法人又は農地保有合理化法人である農業協同組合 |
| 9 | 独立行政法人緑資源機構法(平成14年法律第130号)第11条第1項第1号から第3号まで及び第6号から第9号までの事業 | ○独立行政法人緑資源機構 |
| 10 | 独立行政法人鉄道建設・運輸施設整備支援機構法(平成14年法律第180号)第12条第1項第1号から第6号まで及び第11号並びに第3項の事業 | ○独立行政法人鉄道建設・運輸施設整備支援機構 |
| 11 | 独立行政法人水資源機構法(平成14年法律第182号)第12条第1項第1号から第3号まで及び第2項の事業 | ○独立行政法人水資源機構 |
業務契約は原則として理事長が行い、その代理契約をする場合は理事である支所長に代理権限が委任されます。
代理人となるべき者
受託業務は、県内支所単位(参考資料・支所区域図)で処理されるが、一つの支所だけでは対応できない場合には、当該支所に隣接する支所が協力して行い、総括的に協会の業務部が業務処理の調整を行い万全の対策と指導を行っています。
又、今まで官公署等の委託業務経験を有する社員も参加していますので、業務処理の適応力は万全です。更に管理技術者、照査技術者を各業務に選任し、品質の保持、強化に努めていますので安心して委託していただけます。
なお、受託いたしました業務につきましては、社員の処理能力等を見極め適材適所に配して業務の処理に対応することとしています。
(業務の取扱い)第3条
(業務の処理)第7条
(支所) 第1条
(支所長)第4条
(協会への報告)第6条
調査・測量(土地・建物)
●協会の調査等 ●地積測量 ●分割境界点の測設及び分割測量 ●境界復元(仮杭設置)
申請手続 (嘱託登記)
●土地一表示、分筆、合筆、地目変更、地積更正・変更、滅失、所有者の表示更正・変更等の登記申請手続
●建物一表示、床面積変更・更正、分割、区分、合併、滅失、所有者更正、所有者の表示変更・更正、区分建物に関する登記等の申請手続
●各種登記に係る審査請求の手続
審査請求
●各種登記に係る審査請求の手続
| 1.事前調査・資料調査 | 関係官公署及び民有の資料図書等の調査・分析 |
|---|---|
| 2.現地調査・比較調査・沿革調査 | 官民・民民・境界立会協議・確定 |
| 3.測量 | 積測量・建物測量・分割測量・復元測量等・境界標設置 |
| 4.成果品作製・検査 | 計算製図・建物図面・地積測量図 |
| 5.登記嘱託・申請書類作成 | 添付書類・附属書類・土地(建物)調書 |
| 6.登記申請・登記済受領 | 登記所に出向協議・登記完了 |
| 7.再検査・成果品納入 | 納入図書等の最終検査 |
受託報酬は必ず下記協会にお振込み下さい。 口座番号等は協会まで問い合わせてください。
法務省民三第5431号
昭和60年9月2日
法務局長 殿
地方法務局長 殿
法務省民事局第三課長 田中康久
公共嘱託登記司法書士協会等に係る不動産登記事務の取扱いについて(依命通知)
公共嘱託登記司法書士協会又は公共嘱託登記土地家屋調査士協会(以下「協会」という。)が官公署等を代理して不動産登記の嘱託又は申請をする場合における不動産登記事務の取扱いについては、下記の点に留意するよう貴管下登記官に周知方取り計らわれたく通知します。
記
(会則等の遵守義務)第88条
国又は地方公共団体の委託により測量会社等の役職員が登記簿等の閲覧を請求する場合の登記手数料令第7条適用の可否
(要旨)
国又は地方公共団体の委託により測量事業を行う測量会社等の役職員が登記簿等の閲覧を請求する場合には、登記手数料令第7条の規定は適用されない。問:国又は地方公共団体の委託を受け測量事業を行っている会社等の役職員が当該事業を行う必要上登記簿等の閲覧を請求する場合には、登記手数料令第7条の規定の適用があるか。
答:消極に解します。(登記研究392号108頁)
《照会》 昭和61年2月5日第29号付け愛知県公共嘱託登記土地家屋調査士協会理事長
登記簿の閲覧について
- 業務発生をした官公署等の長から閲覧を要する物件の全部を記載した書類に(何々の目的のために請求するものであることを証明する。)旨の奥書をそえて、
- 当協会の社員が閲覧する際に上記の証明書及びその写しを申請庁の登記官に提出し、証明書は原本還付を受けて、その日に閲覧する物件を記載した閲覧申請書を提出して閲覧をする。
- その後は1で証明を受けた物件の表示の全部の閲覧が終了するまで2の方法による。
不動産登記法17条の地図の閲覧について
閲覧を要する物件の地番まで特定できないときは、市区町村字まで記載した1の要領による証明書を得て、2及び3の方法により閲覧する。
《回答》 昭和61年3月11日付け不登第88号名古屋法務局民事行政部長
登記簿の閲覧について本年2月5日付け第29号をもって照会のあった標記の件について、貴見のとおり取り扱われても差し支えないものと考えます。
なお、この旨を別紙のとおり管内支局、出張所へ通知したので、申し添えます。
公嘱協会の制度は土地家屋調査士法(昭和25年7月31日法律228号)17条の6(新法第63条)以下に定められている。したがってこの法律制定の際に、他の法律に抵触するか否か、また整合性は保たれているか等の検討は当然なされて法制化されているわけであるから独占禁止法に抵触する制度でないことは明らかである。
昭和60年4月12日(金曜日)午前10時10分開議
本日の会議に付した要件
司法書士法及び土地家屋調査士法の一部を改正する法律案(内閣提出第49号)
| 《質問》 天野(等)委員 |
|---|
| それに関係してですけれども、法務省としては独禁法との関係は御検討になられましたでしょうか。 |
| 《答弁》 批把田政府委員 |
| 独禁法との関係も検討はいたしました。 そういうことから申しますと、この公益法人ができたからといって、公共事業関係の登記嘱託はほかの者ではできないというふうなことにしているわけではございません。 むしろ今までも個人で受けている者はそのまま続けられてもいいし、また新しい個人の方が官公庁と話をつけて仕事をするといっても別に差し支えない、そういう意味では全く排他的なものではありません。 それからまた、この公益法人自体も、結果として一つになるかもしれませんけれども、法律としては複数つくってはいけないというふうなことにしているわけでもございません。 そういう意味で独禁法の関係からの問題はこの関係についてはないというふうに考えております。 |
昭和60年4月19日(金曜日)午前10時8分開議
本日の会議に付した要件
司法書士法及び土地家屋調査士法の一部を改正する法律案(内閣提出第49号)
| 《質問》 山田委員 |
|---|
| 公正取引委員会にもう一点だけ確認をさせていただきます。この法律案に、協会は法務局または地方法務局の管轄区域内ごとに一個とすると書いてあれば、それは独禁法に抵触をしますか、しませんか。抵触するとすれば、独禁法の何条の何項に抵触しますか、お示しください。 |
| 《答弁》 糸田説明員 |
| 申し上げるまでもないことでございますけれども、独占禁止法は事業者とかあるいは事業者団体の事業活動について規制の対象としている法律でございます。 したがいまして、ある法律の規定それ自体が独占禁止法に違反するとか違反しないとか、そういったような問題はもともとないわけでございます。 |
| 《質問》 山田委員 |
| 先ほど局長は、独禁法とのかかわりについて検討をされたと答弁がございました。その結果いかがでしたか。 |
| 《答弁》 批把田政府委員 |
| 法律的に、例えば一個とするというふうな規定をこの法律案に盛り込みましても、そのこと自体が独禁法に違反するものではないという考え方を持っております。 |
調査士の資格は、その調査士個人に与えられた一身専属的なもので、他人又は土地家屋調査士協会以外の組織に所属した形態で、実質的な調査士業務が行われるとしたら違法行為となります。
| 照会》 昭和33年6月18日付け全調達会長照会 |
|---|
| 法人又は個人が、その業務に関連する土地、建物に関する調査・測量又は申告手続きに従事せしめる目的で、土地家屋調査士会に入会している土地家屋調査士を常時雇入れて、土地家屋調査士法第2条(新法第3条)の業務を行わしめ、土地家屋調査士会の会則に定める報酬は雇用者の収入とし、非雇用者たる土地家屋調査士にはその者の実績による業務報酬とは関係なく雇用者から定額の給料を支払っている場合は、同法第19条(新法第68条)に抵触するものと解釈して、会員を指導してさしつかえないかお伺いいたします。 |
| 《回答》 昭和33年7月28日付け民事甲第152号民事局心得回答 |
昭和33年6月18日付け全調連発第41号をもって照会のあった標記の件については、貴見のとおりと考える。 土地家屋調査士法 (業 務)第3条 |
| 《質問》 山田委員 |
| 先ほど局長は、独禁法とのかかわりについて検討をされたと答弁がございました。その結果いかがでしたか。 |
| 《答弁》 批把田政府委員 |
| 法律的に、例えば一個とするというふうな規定をこの法律案に盛り込みましても、そのこと自体が独禁法に違反するものではないという考え方を持っております。 |
土地家屋調査士法
(罰 則)
第70条
第71条
第72条
第73条
第74条
次の各号のいずれかに該当する者は、100万円以下の罰金に処する。
第75条
法人の代表者又は法人若しくは人の代理人、使用人その他の従業者が、その法人
又は人の業務に関し、第70条第2項若しくは第3項又は前3条の違反行為をしたときは、その行為者を罰するほか、その法人又は人に対して各本条の罰金刑を科する。
昭和60年4月19日 第102回 国会衆議院法務委員会議(抄)
| 《質問》 柴田睦夫議員 |
|---|
| そこで前々から問題になっております社団法人日本補償コンサルタント協会に属しております各企業が、司法書士や土地家屋調査士を抱えて法人をつくって、その法人の仕事として登記事務、物件権利調査のための土地調査を業務として行う、会社ですから業務として行うということがちゃんと書いてある。 それからある県の社団法人の弘済会、ここではその法人の仕事の中に、用地の登記、筆耕事務の受託、そのための公共事業の測量などを業として行うというくだり、そういうことが現に書いてあるわけです。 これらは現行法上も問題があると思いますが、最初にその見解をお聞きしたいと思います。 |
| 《答弁》 批把田政府委員(法務省民事局長)(要旨) |
| (前略)一般論を申し上げますと、ある法人が自分の会社ですか、それに絡む登記事務を自分で書類を作成して申請するということは、これは差し支えございませんけれども、第三者から委託をうけて書類作成したり、登記所に提出すべき書類をつくる前提としての調査・測量をするというようなことを業としてやる場合には、これは19条新法第68条)に違反することであって許されないところだと思います。 現行法ではそういう場合には、現実にやった者が処罰の対象になるわけでございますけれども、今度の改正法によりますと法人自体も、もし19条違反の行為があれば罰するということになってまいりますのでより明確になるのではないかと思います。 |
| 《質問》 柴田睦夫議員 |
| それに関連しますけれども、この法律の改正によって協会が新設される場合に、今言いました現実に存在する既存の公共嘱託登記の下請け機関になっている法人に対してどのように対処されるか、お伺いします。 |
| 《答弁》 批把田政府委員(要旨) |
| 現実にそういう官公署等の依頼を受けて登記関係の書類を作成しているやには聞いておりますけれども、その実態は必ずしも把握いたしておりません。登記所の方には代理人として出てくるということはまずあり得ませんので、顕名的なものではないように思います。 しかし、そういうふうな状態は法律の許すことではございませんので、各単位会の方とも十分に連絡をとりまして、そういうものについてはそういうことをやめさせるようにということをまず勧告をする、そして改めることを勧める。……(以下省略) |
| 《照会》 昭和57年6月22日付け日調連総発第90号日本土地家屋調査士会連合会会長 |
|---|
| 土地家屋調査士法第68条該当事項について (お伺い) 測量士等が業として他人(官公署、個人を問わない。)の依頼を受けて、不動産の表示に関する登記につき必要な土地又は家屋に関する調査・測量をすること及び地積測量図等を作成することは、土地家屋調査士法第68条(旧法第19条)第1項本文の規定に該当するものと解しますが、いささか疑義がありますので何分のご指導を賜りたくお伺いいたします。 |
| 《回答》 昭和57年9月27日付け法務省民三第6010号法務省民事局長 |
| 土地家屋調査士法第68条(旧法第19条)当事項について(回答) 本年6月22日付け日調連総発第90号をもって照会のあった標記の件については、貴見のとおりと考えます。 |
昭和60年4月19日 第102回 国会衆議院法務委員会議録
(抄)(法第68条(旧法第19条)該当事項について)
| 《質問》 柴田睦夫委員 |
|---|
| (要旨) この見解から見ますと、官公署といえども、嘱託登記に際して登記所に提出すべき地積測量図などを測量業者が作製することは、その測量業者について、大体繰り返し行わせるでしょうから、法68条(旧法第19条)違反の疑義も生じてくる余地があるのじゃないかと思いますが、いかがでしょうか。 |
| 《答弁》 批把田泰助法務省民事局長 |
| 登記所に提出する事になるいろいろな書類でございますが、そういうものを作成する、図面をつくるというようなことは土地家屋調査士がやらなければならないわけでございます、本人申請の場合は除きますけれども。したがいまして、そういう仕事を業として土地家屋調査士の資格のないものが受けるという場合には、ただいまお示しの調査士法の19条違反ということになろうかと思います。 |
《照会》 昭和61年8月25日付け全公連発第26号全国公共嘱託登記土地家屋調査士協会連絡協議会会長
地積測量図の作製者について(照会)
社団法人公共嘱託登記土地家屋調査士協会は、設立の目的を達成するため、公共嘱託登記事件の適正な処理に努力しているところでありますが、一部の官公署等から、第三者の調査、測量の成果に基づいて地積測量図の作成を要請される場合があります。その場合、地積測量図に記載すべき作製者については、下記のとおり解しますがいささか疑義がありますので照会します。
記
不動産登記法施行細則第42条の4第4項が地積測量図には申請人のほか作製者が署名押印すべきものとしている趣旨は、その図面の正確性を担保とすることにあると解されるから、その図面に表示された土地について実際に調査、測量した者(官公署等の職員であると、私人であるとを問わない。)が作製者として署名押印すべきである。
別紙甲号
《照会》 昭和61年9月1日付け日調連発第104号日本土地家屋調査士会連合会会長
地積測量図の作製者について(照会)
標記の件について、別紙のとおり全国公共嘱託登記土地家屋調査士協会連絡協議会会長から照会があったので、同協議会会長意見のとおり解して差し支えない旨回答したいと考えますが、いささか疑義がありますので照会します。
《依命通知》 昭和61年9月29日付け法務省民三第7,272号法務省民事局第三課長
地積測量図の作製者について(依命通知)
標記の件について、別紙甲号のとおり照会があり、別紙乙号のとおり回答されたので、参考までに通知します。
別紙乙号
《回答》 昭和61年9月29日付け法務省民三第7,271号法務省民事局長
地積測量図の作製者について(回答)
本月1日付け日調連発第104号をもって照会のあった標記の件については、貴見により回答して差し支えありません。 おって、別紙のとおり各法務局長及び地方法務局長あて通知したので、申し添えます。(別紙 昭和61・9・29 民三7,272省略)
《依命通知》 昭和61年12月6日付け登第738号岐阜地方法務局長発首席登記官(不動産登記担当)・支局長・出張所長宛
地積測量図の作製者について(依命通知)
標記の件について、別紙のとおり民事局第三課長依命通知がなされましたので、命により通知する。 なお、登記事件処理に当たり、申請書又は嘱託書に添付された地積測量図に作製者として署名押印したものに対する審尋等を行った結果、同人がその図面に表示された土地について実際に調査、測量を行っていないことが判明したときは、調査、測量を行ったものが署名押印した図面を添付するよう補正を求め、これに応じない場合は、不動産登記法第49条第8号により却下されることがある旨を指導願いたい。 また、地積測量図に署名押印している者が測量士である等(補正を求めた結果、測量士が署名押印した場合も含む。)土地家屋調査士法第19条第1項に違反する事実が判明したときは、当該図面の写しを添えて当職に報告願いたい。(別紙 昭和61・9・29 法民三7,272民事局第3課長依命通知省略)
《連絡》 昭和61年12月6日付け登第740号岐阜地方法務局登記部門首席登記官発・官公省宛
地積測量図の作製者について(連絡)
平素登記行政につきましては、格別の御理解、御協力を賜り、厚く感謝申し上げます。 御承知のとおり、表示に関する登記の申請書又は嘱託書に添付する地積測量図は、その図面に表示された土地を調査、測量したものが作製し、作製者として署名押印しなければならないものでありますが、現状においては、必ずしもその趣旨がまだ十分に理解されていないように見受けられます。 そこで、このたびその取扱いの適正を図るため、当登記部門並びに当局管内支局及び出張所に対し、別添のとおり、当局通知が発せられたところであります。 登記の嘱託に当たっては、上記の趣旨を御理解いただきまして、今後とも何分の御協力を賜りますようよろしくお願い申し上げます。(別紙 昭和61・12・6 登738岐阜地方法務局長通知省略)
◎ 官公署等により提出される地積測量図について(名古屋法務局表示登記専門官)
登記官は不動産表示に関する登記を適正に処理するためには嘱託登記事件といえども、積極的に審尋又は実地調査を実施して、下記に該当することが判明した場合には、不動産登記法第49条各号により却下されるべきものと考えられる。また、測量士が地積測量図の作製者として署名押印されている場合は、土地家屋調査士法第19条第1項に違反する事案であると考えられる。
記
以上のことから、土地家屋調査士又は協会といえども官公署等から受注して地積測量図の作製に当たっては、自らが調査・測量を行わない限り土地家屋調査士法2条に違反することになると考えられるので特に留意すべきものと考える。
| 《参考》(不動産登記法)(抄) |
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| (登記申請の却下)
第49条 登記官ハ左ノ場合ニ限り理由ヲ附シタル決定ヲ以テ申請ヲ却下スルコトヲ要ス但申請ノ欠缺力補正スルコトヲ得ヘキモノナル場合ニ於テ申請人ガ即日二之ヲ補正シタルトキハ此限二在ラス (8) 申請書二必要ナル書面又ハ図面ヲ添附セサルトキ (10) 土地又ハ建物ノ表示二関スル登記ノ申請書ニ掲ゲタル土地又ハ建物ノ表示二関スル事項ガ登記官ノ調査シタル結果卜符号セザルトキ |
| ※不動産登記法施行細則(平成5.7.29法務省第32号) 第四十二条ノ四 ①(略) ②前項ノ地積ノ測量図ニハ土地ノ筆界ニ境界標アルトキハ之ヲ、境界標ナキトキハ適宜ノ筆界点卜近傍ノ恒久的ナル地物トノ位置関係ヲ記載スベシ ※不動産登記事務取扱手続準則 (平成5.7.30法務省民三第5319号) 第九十八条1~2(略) 3 地積の測量図に細則第四十二条ノ四第二項の地物を表示するには、地物の存する地点に符号を付し、適宜の箇所にその符号並びに地物の名称及び概略図を記載するなどの方法によってするものとし、筆界点と地物との位置関係を表示するには、距離、角度等を記載するなどの方法によってするものとする。 |
| 境界標 |
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| 永続性のある石杭又は金属標とは 1.材質が石、コンクリート、合成樹脂又は、不銹鋼等耐久性を有しているもので、容易に移動しないように埋設されている標識をいう。 2.コンクリートの基礎、基盤又は側壁等に刻印をもって表示してある場合は、前項の標識とみなす |
| 境界標がない場合 |
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| 近傍の恒久的地物 1.概ね100メートル以内に存在し土地の筆界を現地において特定する場合の基盤となり得ると認められるものであって、次の各号に掲げるものをいう。 (1)基本測量または公共測量によって設置された三角点、多角点(図根点を含む。)又は水準点 (2)申請に係る土地以外の公共用地又は民有地に存在する境界標(永続性のあるものに限る。) (3)材質が鉄、石又は鉄筋コンクリートのように堅固であって、設置状態に永続性のある次のような構築物 鉄塔、橋梁、トンネル、又は地下道の出入口、マンホール、防波堤水門、ビルディング、石段、電柱類、記念碑、ポスト、煙突、給水塔、石油タンク、ガスタンク、サイロ、灯台、 2.境界標がないときは、上記地物を当該地積測量図に表示し、筆界点との位置関係(距離、角度)を記載させるものとする。 |
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